スクエアに移籍してしまいましたが、2018年に2年ぶりに連載を再開した『ワールドトリガー』についてです。
長期休載が実にもったいなかった作品といえるでしょう。ちゃんと連載していれば、看板級の扱いを受けていたと思います。
『ワールドトリガー』とは?
週刊少年ジャンプにて2013年から連載している作品です。作者は葦原先生という方で、『賢い犬リリエンタール』に続く、2作目のジャンプ作品です。
『賢い犬リリエンタール』は、残念ながら長期連載とはなりませんでしたが、一定のファンを作った、印象に残る作品だったといえます。非常に、ほのぼのとした作品で、癒し系の作品でしたが、カラーがジャンプには受けなかったか・・・
一方、2作目となった『ワールドトリガー』は、バトル漫画になり、画力も上達し、かつ癒し系のキャラデザが受け、一躍人気作品となり、1年足らずでアニメ化を果たします。
しかし、作者の体調悪化から、休載が多くなり、2016年ごろから長期休載に入り、今年2年ぶりに復帰しました。
休載により、アニメも途中で打ち切りになってしまい、現在アニメは放送されていません。おそらく、しっかりと連載されていれば、もっとコミックスも売れていたでしょうし、アニメも続いていたと思います。
ストーリー概要
三門市と呼ばれる町が舞台で、時代設定は現代か少し進んだ未来です。
ある日、三門市に異世界の門が開き、ネイバーと呼ばれる怪物たちが街を襲います。人間の銃などの武器は効かず、多数の被害が出ますが、その時、ボーダーと呼ばれる謎の組織に助けられます。
彼らは、対ネイバー専門の防衛団で、あっという間に、ネイバーたち怪物を撃退し、その後、町の警備を整え、今や町の英雄の組織となります。
一般人の間でも、ボーダーはあこがれの職業となり、毎月入団希望者が多く、ボーダーに選ばれたものは、A級、B級、C級と実力順にクラスが分けられ、日々鍛錬をしています。
ネイバーも定期的に街に現れ、襲いますが、そんな時は、すぐにボーダーたちが駆けつけ、町の平和を守ります。
彼ら、ネイバーの真の目的は何なのか?徐々に謎が明らかになってきます。
『ワールドトリガー』ここが面白い!!
バトルシステムが独特
ボーダーとして戦うとき、対ネイバー用にトリガーという武器、スーツを利用するのですが、戦闘体としてダメージを受けると、本来の人体にダメージが行くことはなく、活動限界として、脱落という形になり、安全なところに戻ります。
つまり、本来の体で戦っているわけではなく、トリオン体という特殊な体で戦っているので、死ぬという形ではなく、ダメージを受けて活動限界になると元いた部屋に戻されるという感じです。
ここが、ほかの漫画と一番違うところで、戦闘において、死ぬということがなく、ゲームでやられてゲームオーバーになる感じです。
ですので、この作品では基本、死ぬという描写はほとんどありません。トリオン体で大けがを負ったとしても、基本的に本来の体は無事ですから、戦闘が終われば普通に元の姿で活動できます。
そして、次の戦闘時には、また同じように1から戦闘み参加できます。
ランキング戦が面白い
ランキング戦とは、ボーダー内で行われる訓練で、A級、B級、C級の中にはさらに、順位でチームごとのランキングが決まっており、定期的に行われるランキング戦でチームのポイントを稼ぎます。
ランキング戦がないときは、各自個人のレベルアップのために訓練したり、チーム戦術を練ったりします。
このランキング戦が面白く、毎度、一番下位チームが戦闘フィールドを選択できるのですが、戦闘の腕前だけで勝てるほど甘くなく、各々、得意分野に合わせたり、相手の動きを読んだりして、作戦を練る必要があります。
トリガーの武器も非常に多彩で、戦闘力が低くても、使いようによって、強い相手を倒すことができます。
つまり、知能戦の占める割合も大きいのです。
トリガーの武器も、いろいろあり、奥が深く、自分のスタイルを見つけて、不利な部分をカバーしたりと、システムがよく考えられています。
知能戦と肉弾戦がバランスよく描かれている漫画といえるでしょう。
戦闘シーンの画力も高いと思います。バトル漫画として、バトルシステムは、ほぼ完璧に近いと思ってます。
キャラの雰囲気がかわいい
前作でもありましたが、キャラのデザインがかわいいです。特に、お茶目な顔になるときの口がかわいい!!
口です!!口に注目してみてください!!
一番好きなキャラがヨータローという子で、こいつがめちゃくちゃかわいい。どんな過去があるのかまだ明らかになってませんが、注目です。
アニメ化スピードが速かった
実績がない漫画家の作品としては異例のアニメ化スピードでした。
アニメ化が発表された時点で、連載からまだ1年を迎えたぐらいでしたが、異様なスピード出世です。普通、2年ぐらいは様子を見るのですが、それだけ、ジャンプ編集部からの期待も高かったのでしょう。
過去には『ハンターハンター』なども、アニメ化になるタイミングがめちゃくちゃ早かったですが、富樫先生の場合はあの時点で、大御所作家でした。
今月からスクエアに移籍!!
今月から、月間連載であるスクエアに移籍しました。作者の体調を考えると、こっちのほうがいいかもしれません。
ぜひみなさん、読んでみてください!!