複利の力を示すために、よく使われる””72の法則””というものがあります。これは、ある利回りにおいて元本が2倍になるまでにかかる年数を求める式です。
例えば・・
100万円を年利5%で運用した時、200万円になるまで何年かかるか??
これは
72÷5=14年
という、簡単な式で求めることができます。これが””72の法則””です。
ちなみに、3倍になるまでの年数は””114の法則””。
4倍になるには””144の法則””で求められます。
これは借金の方でも同じで、14%のカードローンで借金をすると、何もしなければ5年で、借金は倍になるということです。
これらの、法則は実は高校数学で簡単に求められます。数ⅡBくらいまでやってたら出来るんじゃないですかね??
””72の法則””の求め方(証明)
X(1+r)ⁿ=Y・・・①
X:元本
Y:利回りを含めた合計額
r:利率
n:年数
””72の法則””は、元本が2倍になるまでの年数なので・・
Y=2X・・・②
①に②を挿入すると、
X(1+r)ⁿ=2X
⇒(1+r)ⁿ=2・・・③
この式にlogを使うと、
n×log10(1+r)=log10(2)・・・④
⇒n=log10(2)/log10(1+r)・・・⑤
ここで、log10(2)=0.301なので・・
(10の0.301乗が2ということです)
n=10と置いたとき
log10(1+r)=0.0301になればいいわけです。
常用対数表で調べるしかないのですが、近似値は0.0301=log10(1.072)となります。
ということは、r=0.072です。
つまり、年間利回り7.2%だったら、10年で2倍になるわけです。
これで、利回り×年数=72になります。
他のパターンで調べても同じ結果になります。
エクセルにまとめてみましょう!!
グラフの作りはこんな感じでいいでしょうか??
B2のセルだと、利回り1%で2倍になる年数を表しています。
セルに先ほどの式を挿入します。
今は、B3のセル枠なので、利回り1%で2倍になる年数を求める式です。
=log10(2)/log10(1+0.01)
の式を挿入します。
この場合、1%の利回りで元本が倍になる年数は約70年ということですね。
後はコピーして行ったらいいだけです。
これで、2倍になる年数を求めました。色々な利回りの時でも同じやり方で試せます!!
”3倍になる年数”を求める時も同じ方法です。
ちなみに、3倍になる年数は一般的に””114の法則””と言われてます。
4倍になるのは””144の法則””です。
完成形はこんな感じです。
5倍になる年数は””168の法則””といったところか・・
たった1%の違いが大きな違いを生む
実際に、計算してみると大きな違いが分かると思います。
年利1%だと、倍にするのに約70年・・
3倍にするには約110年。もう人間の寿命では無理ですね。
しかし、年利2%で運用するとどうなるか??
倍にするのに約35年。5倍になるのも約81年です。これだと何とか、死ぬまでに辿り着けるのではないでしょうか??
こんなに違うんですね!!
年利1%と2%の違い・・
たった1%しか違わないのに、年数で考えると全然違います。
消費者金融の利回りとかは15%位です・・
これがどれだけとんでもない利回りか分かると思います。ものすごいスピードで借金が増えていきますよ~~
逆に、株式投資の世界だと、年利2%、3%くらいだと普通です。
俺がこのブログでお勧めしている、アメリカのS&P500への投資は、過去50年間の平均利回りが8%を超えています。
8%でお金が増えたら・・・
複利のマジックを味方にした方がいい
ハッキリ言って、この複利のマジックを利用することで、誰でも金持ちになれます。
それでも、大半の人間はこれを理解しないまま、死んでいくのは非常に残念です。
金持ちになるのに、あまり年収とか関係ないんです。
知ってるか知らないか?それだけです。
複利の最大の味方は時間です。
若い時からこの力を使う事をおすすめします。
俺も、これに気付いたのは20歳を超えてからだったので、非常に勿体ない時間を過ごしたな~~と若干後悔しています(笑)
おすすめ書籍紹介